新築3年でも「暑い!こんな家にあと数十年も住まないといけないのか」とガックリ
岡山市内に住まれるAさんは3年前に新築住宅を購入しました。
利便性のよい土地で勤務地も近いため35坪の一戸建てを建てました。デザイン的にもおしゃれないわゆるシンプルモダンの家です。
ところが入居後、最初の夏、「エアコンをつけてもなかなかきかない」状態で寝苦しい夜に耐え切れず、弊社へ相談に来られたのです。
「なぜ、このように暑くなるのか」を調査しました。
わかったことは次の通りです。
① 断熱材はロックウールできちんと施工されていれば、ある程度の性能は出るはずがずれて施工してあった。
② 床下にもぐったところポリスチレンフォーム(床断熱材)も数箇所、ずれていた。
③ 気密測定をしたところ3.2cm/㎝と高気密といえるレベルにはほど遠かった
④ 24時間換気にはなっているが換気量が充分ではなく換気計画が行われていない。
⑤ 内部に蓄積した湿気や熱を外に出すための通気層がないため湿気や熱が内部にこもってしまう。
気密が低いために隙間が悪さをし、断熱効果も充分に発揮されず、エアコンなどの冷暖房機器が効率よく動かず、夏は涼しくない冬も寒いという住宅になっていたのです。おまけに光熱費はかさむ一方という残念な状況。
「これはたまたまよくない住宅にあたってしまったのでは?」とお感じになりますか?
実はこの住宅、欠陥住宅でもなんでもありません。住宅を建築された会社さんも決して変な会社ではありません。これは今でもあちこちで起こっている普通のことなのです。
しかし35坪の家が家じゅう冷暖房でき光熱費も通常の5分の一、アトピーなどのアレルギーも全く無縁…。という住宅もあるのです。
しかも残念なことに先のような「新築だけど夏は暑くて冬寒い家」に住んでいる方もでは不満だらけなのかというとそうではないんです。
皆さん、おっしゃいます。「いや~前のコーポの頃に比べるとまだましですよ」そりゃ、そうなんです。確かに我慢すれば…、しかしずっと我慢するのもしんどいはずですよね。
この「本当に住み心地のよい快適な家」を体験したことがないし知人も知らないので「わからない」「知識もない」「難しい」だから家を建てるときも全く眼中にない。
しいては住宅会社もお客さんが興味がないから研究しないしすると品質が落ちる…。その悪循環なんです。おまけにコストが厳しいから材料も落とす、施工も手抜きまでいかないレベルでさっさと終わらせる…。施主のことを考えたくてもそんなものは要求されていないから意見も言わない、技術がいらない仕事ばかり、結果がわかるのは住んでしばらく経ってから…。
残念ですが建築業界の実態はこれなんですね。(現在は少しづつ改善はされています)だから消費者が賢くならないといけない、見極める力がないといけないのです。
是非、勉強して下さい。そして勉強したことをどんどん住宅会社にぶつけて欲しいのです。わからなかったから私にいつでも聞いてください。